バス空間のポイント
浴室・洗面所のリフォームを成功させるコツ
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浴室での悩みと言えばやっぱりお掃除。お風呂は好きだけれども、その後の掃除が…… という方も多いですよね。
例えばドアのパッキンの黒カビは強くこすっても取れないし、かと言って強力な洗剤を使うのも何となく不安です。
また浴槽の掃除で腰痛になった、風呂掃除をどちらがやるかで夫婦喧嘩になったなんていう話も聞きます。こんな悩みを解決してくれるのが、最新型のシステムバスです。様々な工夫が凝らされ、驚くほど掃除が簡単にできるよう進化しています。
在来工法バスのあれこれ
以前の一戸建ての浴室は一階部に浴室を設置するプランが普通で、ブロック等で囲んだ壁内に浴槽を据え付けてから、洗い場を所定の高さまで下地処理して設備工、左官工の工程を経て壁・床をタイルで仕上げるという在来工法が殆どでした。施工日数はかかりますが、浴室の面積・形状には制限なく自由にプランする事ができ、趣を重視されたいお方には現在でも根強い人気があるでしょう!
しかし、在来工法の浴室は15年ほど経つと、目地が取れたり、タイルのヒビ割れ、継ぎ目のゴムの部分(コーキング)の剥がれが起きますので早めのメンテナンスが大切です。
在来工法のバスリフォーム施工事例でよくあるケースで、外観は美しいタイル貼りの浴室ですが、いざ解体してみると、出入り口や窓下の木枠などは、ちょっと触るだけでボロボロになるほどシロアリの被害にあってたり、隣接する洗面所の床組が腐食している事がよくあります。
隠れた欠陥をなかなか目視できないところが、最大のデメリットではないでしょうか!
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在来工法の浴室断面 | 在来浴室の施工例 |
最近のバスの傾向
最近のバスルームプランは、システムバスを選ぶ、という場合がほとんど。
一昔前はユニットバスといい、カプセルホテル等の階層建物にあるようなイメージがありましたが、現在は改良に改良を重ねて、いろいろなシステムパーツが増えて今ではシステムバスと総称して呼ぶように変わってきました。
システムバス(ユニットバス)は、工場で作られる部材やパネルを現場に運び込んで組み立てるもの。
そのため工期が短いのが特徴です。現場施工の浴室に比べれば自由度が少ない点は否めませんが、品質や仕上がりが均一で安定していることは大きなメリット。
防水性や保温性なども効果が高いので、上階の浴室プランにも対応できるし、工期も在来工法に比べ大幅に短縮できる点など、現在の住宅事情の観点からみても当然の流れだといえます。
![]() システムバス工法の浴室断面 | ![]() システムバスの空間イメージ |
システムバスのサイズの種類
カタログやショールームでは、システムバスのサイズは床面積で表されます。たとえば、0.75坪タイプ、 1坪タイプ、1.25坪タイプという具合。調査では、半数以上の人が、1坪〜1.25坪未満のタイプを選び、1.25坪〜1.5坪未満を選んでいる人は2割強。一般的には、1坪タイプが主流と言えるでしょう。
1坪タイプのサイズは、通常、柱芯1820ミリ×1820ミリ。そのため、実際の空間の広さ(内寸)は、それよりも小さく、1600ミリ×1600ミリ程度から。しかし、最近では、この内寸を広げた商品も出てきていますし、リフォームの際にも用いやすいオーダータイプの商品もあります。また、天井や窓の形状によっても広さの感じ方には違いがあるので、ショールームで実際にその空間を確認することを忘れずに。
1坪タイプと1.25坪タイプの主な違いは洗い場の広さ。たとえば、家族で一緒に入ることが多かったり、介護が必要であるのであれば、洗い場が広いタイプの方が使い勝手がいいでしょう。予算はもちろん、間取りや家族構成、入浴のスタイルを考えて選ぶようにしたいものです。
人気な機器アイテム
では、リフォームされた方はシステムバスに、どのような機能を求め、取り入れているのでしょうか?
まず、5割以上の人が取り入れているのは、排水性の高い床(81.5%)、保温機能付き浴槽(59.8%)、プッシュ式水栓(57.2%)、浴室暖房乾燥機(54.7%)となっています。特に排水性の高い床や保温機能付き浴槽などは、標準仕様となっている商品も多く、身近になってきた機能と言えるでしょう
排水性の高い床 〈参考メーカー: INAXのサーモフロアー〉
![]() お風呂上がりすぐの様子 → | ![]() 数時間後→ | ![]() 翌朝のドライ床面 |
最近では標準基本アイテム
![]() 保温機能付き浴槽 | ![]() 段差なしバス出入口 | ![]() ミスト付き浴室暖房換気乾燥機 |
癒しアイテム
女性を意識した機能として、美肌効果のあるミストサウナを搭載した浴室暖房乾燥機やジェット噴流に工夫を施し、よりリラックスすることができるものなどもみられますし、テレビやAV機器などは、男性にもうれしい機能なのではないでしょうか。
LEDでさまざまな色味を演出したり、ほのかな灯りを用いて、リラックスできるバスタイムを実現したり……。
居室のように光を楽しむ、バスルームもそんな時代なのかもしれません。